おもむろに少女は着ていたコートを脱ぎはじめました。

少女は毛皮の下には何も着ておらず、一糸まとわぬ華奢な裸体が、青い光の中に浮かび上がります。

少年と言っても通用するくらいの、女性として成熟するにはほど遠い、未発達な身体つきですが

その肌はじっとり汗ばみ、何とも淫猥なかがやきを放っていました。


少女がコートを脱ぎ終わるのを待ちかねていたように、先ほどの黒い粘液が、岩の陰から姿を現します。

それらはゆっくりとした動作で所々に集まり、混じりあい、次第に大きな塊となってゆきました。

塊となっていた黒い液体の一部が突起となり、そのままするすると伸びてゆきます。

それはまるでアメーバーが捕食の為に器官を伸ばし、あたりを探っているようにも見えました。

あたりに散らばった粘塊からも、黒光する腕が生まれ、少女を伺うように取り囲みます。

その様子を見ているだけで、少女の頬に紅がさし、何かを期待するように吐息が荒くなっていきました。

触手たちは、そんな少女の反応を伺うかのように、あたりを取り巻いたまま、一定の距離を保っていました。

冬の間、全く彼等と接していなかった少女の欲求は耐え切らない程熱くなっています。

刺激を欲しがってたまらない自分に、彼等のもたらす快楽が訪れた時の事を考えただけで身体の所々が

うずいてしかたありませんでした。


                 



■耐えきれずに誘う                      ■我慢して耐える


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